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暖かくなってきました♪


by kappy
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桜の季節に思い出すこと

仙台も土曜日に桜の開花宣言がありました。
今日も暖かい一日だったので、一気に満開に近づきそうです。
毎年、この桜の季節に思い出すことがあります。
しんみりしたネタというより、笑えるネタです。

母上は植物がとても好きで、公団アパートから一戸建てに引越した時、
庭にどんなものを植えようかと楽しそうに考えていました。
庭に桜があることが彼女の夢だったようで、
知らないうちに桜が庭に植わっていました。
植わって3回ぐらい春が来たはずだけど、部屋から花見をした覚えはあまりなく…。
そんなにパッと咲いてなかったのかも。

14年前、父上が亡くなり、彼の兄さん(以後、太平さんと呼ぶ)が
はるばる山口県の周防大島からやってきました。
2週間近く太平さんが我が家に滞在。
父上がお見舞いにもらっていた胡蝶蘭を株分けしてくれたり、
芝生を整えてくれたりと、庭いじりに精を出していました。
そんな時、太平さんが言ったのです。
「キミコさん(母上の名前です)、『桜切るバカ、梅切らぬバカ』って言葉、知らんか?」
そう。母上の夢であった、庭の桜の木。
これが問題らしい。
「今はまだ大きくなってないからいいけど、隣りの家の方に枝が伸びよるよ。
それに花が散った時に掃除がたいへんじゃ。」
(注:山口県は広島弁に似ているのです)
どうやら、我が母上、それを知らなかったらしいのです。
「あら!そうなんですか?桜がある庭に憧れてたから植えちゃったんですけど…」
という母上に、
「まぁ、あと何年かはおいといても大丈夫じゃろ」と太平さん。

『桜切るバカ、梅切らぬバカ』という言葉は、私もその時に初めて聞きました。
そういえば、キレイに枝が切りそろえられた桜の木って見たことない…。

その後、次の春だったか、もっと後だったかうろ覚えですが、
ある日庭を見たら、桜の木があった場所がぽっかり空いていました。
母上に聞いてみると、驚くべき答えが返ってきました。

「太平おじさんが、枝が伸びるって言ってたじゃない。
だから、手に負えなくなる前に公園に植えてきたわ」

え~!それって、姥捨て山ならぬ、桜捨て山?
これって、不法投棄?
(14年前だから、時効でしょうか…?)
今ごろ、周りの木とは調和してない桜の木が花を咲かせていることでしょう。
私も気づかない間に母上は木をかついで公園に行っていたかと思うと、
その姿を想像するだけで笑えてしまうのでした。
by k_kappy | 2008-04-07 22:15 | 植物